ファイナルダンス＠味園

東京を出るときになって
あっちでホフマン博士が待っていることを知った。
それからというものは
博士と会ってからの旅のコースを考えることに
一生懸命になってみたけど
どうせ、いたるところで
神出鬼没な寄り道に引き込まれるはずだから
待合せだとか行き先だとかは
もうどうでもよくなるだろうと。

大阪について
それに気がついてからは
ひとのはなしはもう全く聞いておらず
流れている音楽に合わせてカラダをゆらゆらさせているだけだった。

僕が社会復帰しなくてはいけないタイムリミットは
「月曜14時、西新宿のオフィスで席に着いていること」だったから
それだけを必ず守れば、誰にもおこられることはなかった。
それまでは博士と奇天烈な散歩を「味園ビル」で。
こんなにも夢な場所、
終わらなければいいのにねえ。